参考資料・平均データDATA

監査役の報酬相場・平均データ

監査役の報酬水準をどう設定すればよいか。これも悩ましい問題です。一般的には、株主総会で監査役の報酬総額上限を設定し、個別報酬額は監査役会や監査役協議で決定することになりますが、その原案などは経営者や事務局から提示するケースが多いでしょう。

本サイト上の「役員報酬相場・平均データの特徴とポイント」
https://yakuin-hoshu.com/data/market-price/)でも、監査役の平均報酬額を一部ご紹介しました。

『民間企業における役員報酬(給与)調査』
人事院 令和5年(2023年)発表分

年間報酬 全規模 3,000人以上 1,000人以上 3,000人未満 500人以上 1,000人未満
監査役 1,694.9万円 2,692.9万円 1,657.5万円 1,326.8万円

『役員報酬・賞与等の最新実態』
一般財団法人労務行政研究所 2021年調査分

年間報酬 規模計 1,000人以上 300人~ 999人 300人未満
常勤監査役 1,380万円 2,034万円 1,375万円 805万円

調査対象企業や従業員区分が異なりますので単純比較はできませんが、概ね近い値となっています。

ただし、一口に監査役といっても、社内監査役か社外監査役か、常勤か非常勤か。また、企業規模に加え、上場企業か非上場企業によっても、役割の大きさや業務負担は、大きく異なります。

そこで、日本監査役協会がアンケート調査した、監査役報酬水準の結果をご紹介します。同協会会員企業のうち、監査役(会)設置会社に限っても2,100社から回答を得ています。(他に、監査等委員会設置会社637社、指名委員会設置会社34社の回答あり)

この調査資料の中で、以下区分ごとの監査役報酬額が示されています。

【社内常勤】、【社内非常勤】、【社外常勤】、【社外非常勤】

日本監査役協会「定時株主総会後の監査役等の体制に関する 年次調査 集計結果」2025年調査

https://www.kansa.or.jp/wp-content/uploads/2025/12/el1_20251218-zenpen.pdf

企業区分も、

・プライム上場、スタンダード上場、グロース上場、その他上場、非上場

・大会社、大会社以外

と詳細に分類されています。

たとえば、監査役(会)設置会社の【社内常勤】監査役は、全体では1,000~1,200万円未満が最大回答数ですが、プライム上場2,000~2,500万円未満、スタンダード上場1,000~1,200万円未満、グロース市場1,200~1,400万円未満、非上場1,000~1,200万円未満が最大値となっており、かなりのバラつきが出ています。

ちなみに、この調査資料において、【社外非常勤】監査役の報酬水準は、プライム上場600~700万円、スタンダード上場とグロース上場300~400万円が、最大回答数となっています。

一方、特定の同業上場企業の報酬額は、有価証券報告書の「コーポレートガバナンスの状況等-役員の報酬等」で、ある程度把握することができます。

例えば、次のような記載であれば、社内監査役は居らず、社外取締役の平均報酬は900万円(1,800万円÷2人)、社外監査役の平均報酬は800万円(2,400万円÷3人)ということが読み取れます。

役員区分 報酬等の総額 固定報酬 ・・・ 員数(人)
監査役(社外監査役を除く)
社外取締役 18百万円 18百万円 2
社外監査役 24百万円 24百万円 3

また、このような記載なら、社内監査役の平均報酬は2,000万円(4,000万円÷2人)、社外取締役と社外監査役を合わせた社外役員の平均報酬は500万円(3,000万円÷6人)ということになります。このように社外取締役と社外監査役を分けず、「社外役員」と一括りにして記載している会社も、少なくありません。

役員区分 報酬等の総額 固定報酬 ・・・ 員数(人)
監査役(社外監査役を除く) 40百万円 40百万円 2
社外役員 30百万円 30百万円 6

通常、監査役に業績賞与や株式報酬は支給しませんので、固定報酬=役員報酬額です。社外取締役と社外監査役(非常勤)の比較では、ほぼ同水準か、やや社外取締役の報酬を高く設定している会社の方が多いように思われます。

特に上場企業においては、社外取締役同様、監査役の役割責任や業務量も拡大傾向にあります。社内取締役の報酬制度や報酬水準を改定する際には、上記データなどを参考にしながら、監査役や社外取締役の報酬水準も見直してみてはいかがでしょうか。

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